2007/8/14 の調査 (14th August, 2007 Investigation)
はじめに
8月22日の五学会合同の報告会で斜面災害を担当することとなったので,もう一度,自然斜面崩壊箇所を見て回りました.また新たに,柏崎市西山町長嶺の地すべりを調査しました.
柏崎市米山町聖ヶ鼻
- 聖ヶ鼻の南西斜面の崩壊です.受け盤であり,下には民家があります.これまでも,豪雨等により小崩壊を繰り返しています.
- かなりの急斜面で,大きな泥岩の塊が現れています.
- 崩壊斜面を乗り越えて海の方へ向かうと,岩盤崩落と道路の崩落が見られます.
- きれいに堆積層の見える岩です.風化して節理もあります.このような,層理,節理ですべりやすいことがよくわかります.
- 岩の全景です.こちらの斜面方向に流れ盤であることがわかります.
- 滑らかなすべり面の現れた岩盤崩落です.斜面下部はそれほどでもありませんが,斜面上部では10m程度の厚みがあります.斜面上部の岩盤の滑落崖が後退したと考えられます.
- こちらは土砂の崩落です.滑らかなすべり面は現れていません.
- 斜面の側面ですが,節理面にそってはがれ落ちたような岩塊です.
- ゴロゴロした岩塊が残っています.
- 滑らかな泥岩のすべり面が現れています.
- すべった跡(条線)も見られます.
- 薄い砂層をかんでいるように見えます.上の層にも,このような砂層はあるようです.
- きれいな堆積構造が見られます.また,縦方向にはほぼ等間隔に,節理も発達しています.
- 斜面の中ほどでは,すべり面の上に土砂がのっています.
- 今回は崩壊しなかった岩盤ですが,きれいな堆積構造が見られます.縦にきれいに亀裂の入っているところがあります.
柏崎市米山町笠島
- 柏崎市米山町笠島の海岸線の道路の斜面崩壊です.
- 上部の強風化部が崩壊したようです.斜面上には民家があります.
- 下には岩盤面が現れています.
JR信越本線青海川駅
- JR信越本線青海川駅で崩壊した斜面です.段丘堆積物が崩れていることがわかります.
- 斜面下部と上部の層からから湧水があります.
- 斜面の南西方向側面ですが,泥岩の層があります.
- 北東側の側面にも泥岩が認められます.
- すべり面の下部には,泥岩層が現れています.
柏崎市椎谷観音岬(国道352号)
- 柏崎市椎谷観音岬(国道352号)の斜面です.モルタル吹付で保護されていますが,モルタルが崩れ落ちたり,クラックが入っているところがあります.
- モルタルと斜面との間に隙間があるように見えます.
- 斜面上部が崩れ,下にすべり落ちているのがわかります.
- こちらも斜面上部が崩れ,下にすべり落ちています.
- 下のモルタル吹付の部分はあまり被害がないようです.
- ネットは取れてしまっています.
- 海を見ると,海岸浸食されていった地形が海底に見えます.海から陸に一直線に伸びている亀裂も見えます.
柏崎市西山町長嶺
- 柏崎市西山町長嶺の斜面崩壊です.真ん中に木が残っているのがわかります.
- 上部へ行くと,滑らかなすべり面が現れています.
- 同じ面ではなく,このように深さの違うところではがれています.この泥岩面をたたいてみると,薄層ではがれやすくなっていました.
- 斜面下へ土砂がすべり落ちているのがわかります.
- この中間に残った土塊ですが,動いているようには見えませんでした.中央だけ残して,両側が崩壊したということでしょうか.
長岡市大積(国道8号)
- 長岡市大積(国道8号)の地すべり跡です.切土した後,緑化吹付されています.
- 黒川ですが,河道閉塞対策がされています.川から灰色の泥岩面が見えています.この泥岩面に沿って滑った地すべりとも考えられます.
- 斜面を登っていく途中です.切土斜面はネットで覆われています.
- 崩壊上部(背面)は谷地形で落ちていることがわかります.どのように形成されたかは不明ですが,以前に大きくすべった跡とも考えられます.
- 斜面上部から下を眺めたところです.黒川へ向けて,国道8号を巻き込んですべったということがよくわかります.
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