半日かけて新潟の地すべり地跡(長岡周辺)を見学に行きました.山の中を走り回ってわかりましたが,至る所ですべっていますね.土がむき出しになっているところはそれほど見あたりませんが,低い草木しか生えていないところはたくさんありました.以前地すべりが起こったんでしょう.普段何気なく通っている道でも,注意深く見てみると本当に多いですね.そういえば,新潟の山間部の工事現場(トンネル,切土等)ではよく地すべりが発生すると聞きます.かなり不安定なんでしょう.
真人災害現場です.2003年に起こったので,数ヶ月しかたっていません.現在,原因などを調査中です.付近の住民の話によると,地すべりが起こる直前には,毎日地形が少しずつ変化しているように見られたそうです.地すべりが起こったときはかなりの水が出てきていたようです.土砂災害の対策工を検討中ですが,それまでの間,沢の下流には土石流の警報装置が取り付けられています.
水沢新田地すべりです.1967年4月26日発生.幅250m,長さ150mが崩れ,集落に達するまでの時間は,30秒から3分と急速であった.崩土の中に巨木の埋木が見られてことより,過去の山崩れ跡地が地すべりを起こしたと考えられている.
近くを通ったので,中山隧道も見学しました.昭和24年,村人がツルハシで16年かけて掘り抜きました.約1kmの日本一長い手堀りトンネルです.古志村と広神村の村境を貫く国道291号の"中山トンネル(平成10年完成)"に隣接してあります.最近まで中山隧道は現役として活躍していたそうです(軽自動車も通っていた!).
中は蛍光灯のところだけ明るいものの,あとは真っ暗です.懐中電灯がないととても歩けません.ひんやりとしていて不気味でした.有名になって,お金もついたみたいで,それなりの安全対策はされています.
国道291号の中山トンネルも歩いてみました.こちらは新しいですね.
虫亀地すべりです.1980年4月9日発生.幅200m,長さ1500m,深さ20m.地すべり発生の2日前に気温が上昇して融雪が進み,地下水位が増加して地すべりを誘発したと考えられている.
蓬平地すべりです.1984年5月17日発生.幅130m,長さ250m,深さ15m.原因は,豪雪による大量の融雪水の供給と考えられる.ここは,地すべり跡地が公園として整備されているので,地すべり地の上に立つことができます.滑落崖を見上げた写真と末端部を見下ろした写真です.かなり急であることがわかります.