はじめに
さて今年もやってきました,計測小屋の雪下ろし.今年の新潟県中越地方は水害,地震,大雪と全く付いていません.私も調査等で疲れて体がボロボロ.学生に出動してもらおうと思いましたが,技官のくまさん(あだ名)曰く,"最近の若い者は使いもんにならん!それに今年は雪が多くてあんな危なかしい所に学生なんか連れていけんぞ."それじゃ私もいけませんよ.だって,私は至って普通の人間,いつもイナゴ,蜂の子,ざざむしを食しているくまさんとは違います!
しゅっぱ〜つ
- 雪山の必需品,かんじき,スコップ,ママダンプです.
- 除雪された道もここまで.ここから雪山に足を踏み入れます.今年は結構な豪雪です.くまさんも屋根で転んだそうで,差し歯が欠けていました.
- 上の方の雪は柔らかく,結構めり込んでしまいます.
- ここでかんじきの登場です.かんじきを装着しましょう.
- くまさん,軽やかに雪中を進んでいきます.
- 私も負けておれません.さて出発,ズボッ,あれ?また例のごとく,不摂生のせいか,かんじきごとめり込んでしまいました.う〜ん,かばんに詰め込んできたRIHGA ROYAL HOTELのお菓子が重かったことにしておきましょう.
雪山登山
- ここらはかなりの深雪です.くまさんもめり込んでいますね.
- ズボッ,うおっ,くまさんが沈んだぞ.大丈夫でしょうか?私も助けにいけませんけど.
- おおっ,くまさん,なんとか抜け出して,元気に登りはじめました.
- くまさんが落ちたところにいってみると,深い穴があいています.この下に空洞がありますね.ここに落ちちゃうと,春の雪解けまで出てこられない?ぞぞ〜っ,はやく立ち去りましょう.ズボッ,ぎゃーっ,落ちたー!もがいている映像はあまりに悲惨でお見せできません(必死で撮影どころじゃありませんでした).報道カメラマンにはむいていないと思いました.自分を撮影する報道カメラマンもいないか?
- 命からがらなんとか抜け出すも,くまさんはもうあんな所に.薄情だな〜.カメラも雪でべちょべちょになりましたが,なんとか大丈夫そうです.
到着
- おおっ,到着したようです.くまさんは雪下ろしをはじめていますね.あのこんもり盛り上がっているのが,計測小屋?うそー,全く見えないじゃないですか.
- 到着するも,汗びっしょりでヘトヘトです.ちょっと休憩しましょう.
- どうです,この自然の雪山,この景色を見ながらお菓子を,う〜ん,美味.
- さて,もう帰りたくなりましたけど,雪下ろしをはじめますか.
雪下ろし
- 右側はくまさんがママダンプで除雪.
- 左側は私がスコップ君で除雪.
- 約2時間後の状態です.どうです,かなり除雪できたでしょう.もう腕がプルプルして,限界が近づいています.なんの,私も雪国10年,これから本領発揮です!
- こんな感じでほぼ屋根の雪を除雪できました.でもこれで終わりではありません.
- 次は雪の切り離しです.雪がくっついたままだと,雪がとける時の沈降圧で,小屋がつぶれてしまいます.こんな感じに切り離します.
- さて,右側も屋根が出てきましたよ.
- 右側も切り離しOKです.
- 奥の方も削って,最後の仕上げです.今日は屋根の雪下ろしだけで,小屋まわりの雪かきは次回ですね.除雪時間,4時間弱といったところでした.
最後に
下山しようと思っていた頃,山の下でパトロールの車が,5時にゲートを閉めるので早く退出してください,とアナウンスしています.あと15分しかないじゃないですか.スキーでもないかぎり無理.そういえば,このあたりの集落は中越地震で避難中でした.車のところに着くと警官が待っていて,こっぴどく怒られてしまいました.その後,くまさんが登場したのですが,くまさんを見た警官はぎょっとして(えっ,何者,くまと思ったのでしょうか?)何も言わないんですよね.くまさんのような風貌,こういう時は得しますね.この後,警官のパトカーに誘導されて集落を出ました.大学に連絡がいっていたら,始末書を書かないといけないかもです(泣).
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